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鬼とロマンの廬山寺

角大師の御札
角大師の御札

廬山寺。京都御苑の東側、寺町通にある円浄宗の本山。938年(天慶元年)元三大師(がんざんたいし)が北山に開山、山号は日本廬山。ご本尊は阿弥陀如来。その後、船岡山南麓に移り、応仁の乱などで、現在の地に移転。船岡山の南には、今でも廬山寺の地名が残ります。

 

元三大師は、比叡山天台宗中興の祖の良源。お正月の3日に入寂したことから元三と云われます。この高僧は強烈な霊力の持ち主とされ、多くの伝説が残されています。

 

その一つがお正月に門口に貼る御札。

良源が災疫を祓うために夜叉の姿に化して自らを鏡に映し、この像を置く所には悪鬼や災疫はないと誓ったことに由来。角を生やした鬼の姿から「角大師」とも云われます。

 

節分会の「鬼の法楽」(2月3日15:00~「鬼おどり」)。

太鼓と法螺貝の音を合図に三色の鬼が大師堂前に登場。鬼たちは人間の煩悩の象徴で、赤は「貪欲」、青は「怒り」、黒は「愚痴」。鬼たちは堂内に入り、踊りながら修法を妨げますが、僧侶の護摩の力で退散します。

一方、盧山寺には改心した良い鬼もおり、「病気平癒・身体健全」を祈ってくれます(「鬼のお加持」)。

 

また、この地は、元々、紫式部邸宅跡、光源氏を主人公に貴族たちの恋愛と人生を描いた「源氏物語」の女性ファンのメッカです。源氏庭ではセンブリの花とりんどうの花が共演中(見頃:今月末まで)。

 

追伸)

昨晩は、京都市内でも超大型台風が荒狂うが如く過ぎていきました。今朝は、多くの物が飛ばされ散乱しており片付けで大忙しの週明けでしたが、人命に係わる被害はなかったことが「鬼のお加持」のおかげとして感謝です。

京都の遺産の被害としては、流れる構造の木津川流れ橋の橋板が流れ、西本願寺の大イチョウ(樹齢200年)の大枝が折れたことなどが発生しています。

 

秋の長雨もやっと明け、久しぶりのお日様、これから安定してくれそうです。安穏の収穫の秋を願っています。

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