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建仁寺の雲竜図

建仁寺。臨済宗建仁寺派大本山、京都五山の三位。開祖は日本に正式に臨済宗を伝えた栄西(ようさい、昔の教科書では”えいさい")。浄土宗の祖、法然上人と同じく平安時代末期を生きた名僧の一人。

このお寺の法堂(はっとう)の天井に描かれている墨画雲竜図「阿吽の龍」(双龍図)。

2対の龍で、さらに爪が「五爪」で、その昔、中国の皇帝しか使うことしかできない代物。朝鮮では「四爪」、日本は「三爪」となっていました。

 

この双龍図は、2002年に建仁寺の創建八百年を記念し、今までの常識を超えた作品にしようと小泉淳作画伯によって2年の歳月をかけて描かれた大作。

禅寺の教えの基本にある円(=宇宙)から、四角い畳108畳にも及ぶ大キャンパスに描かれました。お披露目において、とある中国からの高僧が見て、「なんと怖れ多いことか」と呟いたとか。

さぞかし、この大胆な挑戦には度肝を抜かれたことでしょう。